2023/08/24
ある老人ホームには手すりというものが一切ありません。施設の中の通路は物がたくさん置いてあり、人が通るのもやっとです。初めて訪れた人は、なぜ老人ホームなのに手すりもスロープもないのかと首をかしげます。実は乱雑に見えるその施設は、利用者の身体的機能を高めるためにあえて手すりをつけていません。
そのため利用者は、必死にバランスを取って歩いています。しばらくすると身体機能は上昇し、入所してきた時よりも元気になって退所します。つまり至れり尽くせりは必ずしも、本人のためにならないというケースを如実に物語っています。とはいえ個人差があり、一人でもしくは二人だけで暮らしていくには手すりは必須かもしれません。
東京にもバリアフリーの賃貸があります。家の中のいたるところに手すりがありますし、段差はありません。年配者だけでも十分に生活できます。介助がなく暮らすためにはこうしたバリアフリーの賃貸が今後も必要です。
東京は年配者にとっても住みやすい所です。買い物にも便利ですから、誰かに頼まなくても日用品や食品を入手できます。もちろん東京でバリアフリーの賃貸を探す際には、何件も内見をする必要があります。家族がサポートしている場合であっても、本人も必ず一緒に確認するべきです。
本人が高齢であっても、認知が入っていたとしても意見をよく尊重することは欠かせません。尊厳をもって接することは大事です。子供のように扱うことは絶対に避けます。